読書
こういう役に立たないどうでもいい知識が詰まった本というのは、個人的にけっこう好きである。特に歴史ものは、他のいろいろな歴史と思わぬところで絡み合ったりするので、読めば読むほど面白くなる。そんなわけで、身近なようで案外知らない「塩」の世界史…
読書感想文8つ目。非常に取っつきやすく、わかりやすく、意外と中身が濃い。 バカヤロー経済学 (晋遊舎新書 5) (新書) まともに経済学の本を読んだことがない初心者である自分にはちょうど良い本だった。 「初心者はいつまでも初心者ではなく、いつまでもそ…
読書感想文7つ目。面白いけどやや取っつきにくそうな本。 渋江抽斎 岩波文庫 (文庫) 森鴎外が渋江抽斎なる人物に興味を抱き、墓や子孫を探して、いろいろと話を聞いて、この人物に近づいていく話。淡々と書かれているが、抽斎とその妻の五百(いお)の人柄が…
読書感想文6つ目。安易な表現をすれば、非常に考えさせられる本だった。 国家の論理と企業の論理—時代認識と未来構想を求めて (中公新書) (新書) 5つの論文が収録されており、最初の論文のタイトルが本のタイトルになっている。そのため、企業の論理はそこだ…
読書感想文5つ目。銀河ヒッチハイクガイド3作目。 宇宙クリケット大戦争 (河出文庫) (文庫) 相変わらずいろいろ無茶苦茶なSFだけど、これまで読んだ3作品の中でこれが一番よくまとまっているんじゃないのかな。論理的に物事を考えたくないときとか、突拍子も…
読書感想文4つ目。先日、聖地巡礼という写真展に行ったときに買った本。 カラー版 メッカ—聖地の素顔 (岩波新書) (新書) メディナとメッカとそれらの聖地に巡礼するイスラム教徒の写真が豊富に掲載されており、非常に興味深い本だった。 撮影許可証が没収さ…
ポーランドに行くときに、ポーランド出身の数学者って誰だっけという話になって、検索してバナッハがそれらしいと知り、この本にたどり着いた。 バナッハとポーランド数学 (シュプリンガー数学クラブ) (単行本) 現代数学を齧ったことすらないので、バナッハ…
読書感想文2つ目。ずっと気になっていたのだが、なかなか読むきっかけがなくて、つい最近ようやく読んだ。40年くらい前の作品なのに、全然古さを感じさせず、非常に面白かった。 決定版 2001年宇宙の旅 (ハヤカワ文庫SF) (文庫) ヒトザルの辺りは退屈だった…
読書感想文1つ目。24人の数学者の説明が簡潔にまとまっているこの本が面白かった。 すばらしい数学者たち 改版 (新潮文庫 や 10-3)posted with amazlet at 09.07.26矢野 健太郎 新潮社 売り上げランキング: 247568 著者は、数学の参考書でもよく知られてい…
以前ゲイツ財団について書いたときに、トラックバックからチャック・フィーニーのことを知り、翻訳される前に訳者の書評を読んで非常に気になっていたのがこの本。 無一文の億万長者 (単行本) 期待通り非常に面白かった。免税店DFSの事業の成功で巨額の富を…
成田空港の本屋で見つけたので買った。 僕が2ちゃんねるを捨てた理由 (扶桑社新書 54) (新書) ひろゆきらしく、いろいろストレートに書いていて楽しい。 ユーザーが、いろいろなデータを簡単にネット上に上げられるようになった。そのデータを蓄積したデータ…
何かを学ぼうと思ったときにその歴史を学ぶことは、一見遠回りのようで 案外確実な近道なのかもしれない。この本を読んでそんなことを感じた。 宇宙創成〈上〉 (新潮文庫) (文庫) 簡単なことであれば、結論からちょっとだけ遡るだけで大体把握できるが、 「…
アフリカの現状が気になったので読んでみた。非常に面白かった。 アフリカ 苦悩する大陸 (単行本) 著者はThe Economistの元アフリカ担当編集長。南アフリカを拠点に7年取材したらしい。 富を手にする最も確実な道が「権力」だとなれば、人々は権力を求めて殺…
特に俳句を詠む予定はないが、古典らしいので読んでみた。 俳句—四合目からの出発 (講談社学術文庫 (631)) (文庫) 本書の目的は、展望の利かない裾野を独りぼそぼそ歩くのをやめ、車を飛ばし、三合目を過ぎ、本日、即刻、いきなり四合目の木っ葉天狗の仲間入…
単に半額だったので買ったが、物理的にも内容的にも重量のある本だった。 物理学者たちの20世紀 ボーア、アインシュタイン、オッペンハイマーの思い出 (単行本(ソフトカバー)) ここは信じられないようなところだ。ボーアが話をしに私の研究室に来る。窓の…
久々に新書を買って読んでみた。 日本の10大新宗教 (幻冬舎新書) (新書) 不謹慎な言い方かもしれないけど、なかなか面白かった。 淡々とした解説で他人事として俯瞰しているからだろう。 血統を重視するとか、新たなリーダーを祭り上げるかとか 組織分裂とか…
いろいろエピソードを詰め込んでいた上巻とは違って、 下巻は、単純明快なストーリー展開だった。 彼に答えて、眼光輝くアテネが言うには、 「あきれた頑固者じゃな。並の男ならば、たとえそれが死すべき宿命を荷う唯の人間で、神ほどの才覚を持たぬ助勢者で…
我が家に「ピアノの森」という漫画が14冊セットでやってきた。 ヤフオクで落札したらしい。なんとなく読み始めてみたら、面白くて 3日くらいで読み終えて、映画を見て、15巻も買ってきて、 早く16巻が出ないかな、と思うほどこちらがはまってしまった。 たま…
イリアス上下巻に続いてオデュッセイアを読んだ。 ホメロス オデュッセイア〈上〉 (岩波文庫)松平 千秋 岩波書店 1994-09売り上げランキング : 14231おすすめ平均 なぜペネロペイアの求婚者たちはオデュッセイアの家産にたかるのか?「ユリシーズ」の下敷き…
新宿西口にできた大きな本屋に行ったとき、なんとなく手にとった。 戸塚教授の「科学入門」 E=mc2 は美しい!戸塚 洋二講談社 2008-10-31売り上げランキング : 39895おすすめ平均 科学に対する真摯な姿勢物理学者の考え方の丁寧な紹介若い次世代に思いを伝え…
以前読んだほぼ日の連載が面白かったので、家に置いてあった本を読んでみた。 21世紀の国富論原 丈人おすすめ平均 素直に嬉しい話これぞ経営者のカガミ素晴らしいこの先、世界が進むべき道何が言いたいのかわからないAmazonで詳しく見る by G-Tools 前半は少…
これほどまでに途中で読むのをやめようかと思った本はなかった。 日本語が亡びるとき―英語の世紀の中で水村 美苗筑摩書房 2008-11-05売り上げランキング : 43おすすめ平均 Tough love of wisdom 〜 “叡智をもとめる”ことの不合理さ「ことば」に対する深い洞…
それじゃあそろそろまとめに入ろうか。 経験でしか学べないこともあるけど、本でしか楽しめないこともある。 今年読んだ本の中から - technophobia なんてことを書いてから一年。今年もなかなか面白い本に出会った。 本を読めない人がいるなんて信じられない…
今後少なくとも数年は自分の中で重要なテーマになりそうなこと。 その指針となりそうなものがいろいろと詰まった本である。 ものづくり革命 パーソナル・ファブリケーションの夜明けニール・ガーシェンフェルドおすすめ平均 惜しまれるタイトルAmazonで詳し…
読んだのにブログに書いてない本が溜まってきた。 書くために時間をおいて読み直すのは、けっこう手間がかかるけど いわゆる復習的な感じで、悪くないかもしれない。 では、一ヶ月前に取り上げた本の続編について書こう。 女子大生会計士の事件簿 - technoph…
しばらく放置してたけど、読んでみたらかなり面白かった。 青木薫訳の時点である程度の面白さは保証されているんだが。 DNAJ.D.ワトソンおすすめ平均 科学におけるモラル・・・・・・・・衝撃。遺伝学は何処へ行くか最高の研究者による、素晴らしい、生命の…
数年前から気になっていて、けっこう前に譲ってもらったんだけど ほったらかしで読んでなかった。最近読んだので感想を書こう。 女子大生会計士の事件簿〈DX.1〉ベンチャーの王子様 (角川文庫)久織 ちまき おすすめ平均 ミステリー小説を期待するとがっかり…
またけっこうあいてしまった。もうちょっとブログを書こう。 ブログに書きたいことはけっこうあるし、外に出さないと始まらないから。 イリアス〈下〉 (岩波文庫)Homeros 松平 千秋 Amazonで詳しく見る by G-Tools 古典シリーズということで、イリアスの下巻…
なんとなく古典を読んでいる人って、考えることが違っていて面白いと思ってた。 よくわからないけど、古典読んでない自分が底の浅い(定義略)ように思えてきた。 古典ってそんなに面白いのか?ちょっと読んでみようか、と思って一冊読んでみた。 イリアス〈…
わかりやすくすると浅くなり、深く掘り下げると難解で取っつきにくくなる。 概して何かを学ぶときは、そういう傾向にあるような気がする。 しかしながら、これは難解な事柄をわくわく読み進められる稀有な本だった。 数学ガール結城 浩おすすめ平均 本書の主…