読書

地球と一緒に頭を冷やせ!

山形浩生氏が環境問題関連で面白そうな本を訳していたな、とは前から思ってた。 「環境には何も問題がないというわけではないが、今にも地球が滅びるという宣伝をするのは良くない」という彼の意識に共感できたので、『環境危機をあおってはいけない』や『地…

愉しい非電化

なんか誤解されそうなのであらかじめ言っておくと、 別にエコとかリサイクルとかロハスとか、興味ないし、自己満足?って思う。 地球温暖化とか、二酸化炭素削減とか、煽り上手だなという感じ。 自動車より自転車が好きなのは、シンプルに人間の力を向上させ…

数学で犯罪を解決する

これはかなり面白かった。この辺の書評を読んで買った本。 数学そのものを解説した本と比べると読みにくいのだけど、しかしそれがどう役に立っているのかという点において、本書以上の本はなかなかないように思う。 http://blog.livedoor.jp/dankogai/archiv…

幸せって、なんだっけ

親からもらった本。冗長でややいまいちな気もするけど 所々面白いところがあったので、紹介することにする。 書いている人は、ナマケモノ倶楽部の人。数年前に雑誌の連載で見かけて なかなか面白いなあと思ったのは、この集団の考え方。 ナマケモノ倶楽部(…

自分が本を読むスタイル

三上さんの意見が面白かったので、ちょっと思うところを書いてみる。 例えば、私のある日の生活の実感を本に即してイメージするとしたら、「今日この一冊の本を読みました」では全然駄目なわけです。そうではなくて、「今日はこれら数百冊の本の数千カ所をこ…

グッド・ニュース

この600ページ近くある本をどう紹介しようか。 非常に例が豊富で読み応えがあり、面白かった。 グッド・ニュース—持続可能な社会はもう始まっているDavid Suzuki Holly Dressel 中小路 佳代子 おすすめ平均 環境問題の解決はこれしかない主役交代!持続可能…

10年先を読む長期投資

親からもらった本で最初読む気なかったんだけど、さわかみファンドの人が 書いていると知り読んでみた。わかってるけどできてないことが多い。 10年先を読む長期投資 暴落時こそ株を買え (朝日新書 108)澤上 篤人おすすめ平均 安いときに仕込んで待つだけ投…

要するに

面白かったが紹介しにくい本である。いろいろな媒体に書かれた文章だからか。 山形浩生氏のエッセイをまとめて読みたい人にはおすすめの本。 要するに (河出文庫 や 20-2)山形 浩生河出書房新社 2008-02-04売り上げランキング : 87976おすすめ平均 Amazonで…

生命保険の「罠」

「ところで、ニッセイの人たちは、保険会社の人たちは、どんな保険に入っているの?」 そんな問いかけをベースに保険の仕組みをわかりやすく説明してくれるのがこの本。 生命保険の「罠」 (講談社+α新書)後田 亨おすすめ平均 具体的な数字がでているのがよい…

ぼくには数字が風景に見える

橋本さんのところで紹介されていて知った本。 http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/005033.html 自分が当たり前だと思っていることは、自分だけにしか通用しないと 思っておいた方が良さそうだ。そんなことを改めて感じさせる本。 ぼくには数字が風…

天国のキャディ

しばらく読書自体してなかったので本の感想も止まってたけど 本棚に読みたい本はたくさんあるので、再開していこうと思う。 今日は、30年に渡ってプロゴルファーのトム・ワトソンの 専属キャディーを務めたブルース・エドワーズの本を紹介する。 筋萎縮性…

フリーソフトウェアと自由な社会

借りていた本をようやく読み終わった。リチャード・M・ストールマンのサイン本。Thanks, id:shiumachiフリーソフトウェアと自由な社会 ―Richard M. Stallmanエッセイ集リチャード・M・ストールマン Richard M. Stallman 長尾 高弘 おすすめ平均 フリーソフト…

百器徒然袋-風

講談社文庫で1140円。834ページ。 帯からもう素晴らしすぎる。 『待たせたな!僕だ。うはははは。』 京極本読むたびに、日本語ネイティブで良かったと思う。 非常に楽しみだ。 ということで読み始めたのだが、非常に面白かった。 百器徒然袋-風 (講談社文庫 …

エモーショナル・デザイン

先日軽く内容に触れたので、今回はピンポイントでいくつかピックアップ。 http://d.hatena.ne.jp/pho/20080228/1204208157エモーショナル・デザイン―微笑を誘うモノたちのためにドナルド・A. ノーマン Donald A. Norman 岡本 明 おすすめ平均 もう少し「情動…

ユークリッドの窓 つづき

keitabandoさん、コメントありがとうございます。 でもこの本、ここから先も面白いんです。昨日紹介できなかったところを もうちょっと紹介しようかと。 ボローニャ大学では、学生が教授を雇ったり首にしたりしたばかりか、無断欠勤したの遅刻したの、はたま…

ユークリッドの窓

また良い本に出会った。親からもらって、ざっと流し読みしようかと思ったんだけど どんどん引き込まれてしまって、今後やることがいろいろと増えてしまった。 ユークリッドの窓~平行線から超空間にいたる幾何学の物語レナード・ムロディナウ 青木 薫 おすす…

東京奇譚集

村上春樹の本は、8割くらい読んでいるんじゃないかと思う。 エッセイで読んだ無理をしないスタイルとかは、 個人的にけっこう影響を受けているような気がする。 先日東京奇譚集が文庫になっていたので、買ってきた。 東京奇譚集 (新潮文庫 む 5-26)村上 春樹…

やや重めの本セレクション

何となく気が向いたのでやってみる。どれも個人的に非常におすすめ。 アリストテレスのように頭で考えるだけではなく、実証主義というスタイルを 導入したガリレオを称えている。科学とは完璧な理解を目指し、 最終目標を見据え、生半可な理解では終わらせな…

暴走老人

新聞の広告で気になって、武蔵境駅前の本屋で買った。 「新」老人は、若者よりもキレやすい と帯にあり、印象と事例ベースでいろいろ書いた本。 2005年、刑法犯で検挙された者のうち、65歳以上の高齢者は数にして46980人。平成元年にあたる1989年は9642人だ…

亜玖夢博士の経済入門

亜玖夢博士の経済入門橘 玲 おすすめ平均 楽しめましたが・・・読み物として楽しもう金融版「笑ゥせぇるすまん」!? 気軽に最先端の理論をかじってみるにはいいかも金融リテラシーの宝庫の作者による快作笑うセールスマンテーストAmazonで詳しく見る by G-T…

後巷説百物語

懲りずに小説の感想を書こう。アウトプットしないと消化不良になるし。 後巷説百物語 (角川文庫 き 26-4)京極 夏彦 おすすめ平均 後世に語る仕掛け不覚にもラストで涙をこぼしてしまった。シリーズ第三弾。切なさが残る作品でしたちょっと懲りすぎではAmazon…

その数学が戦略を決める

オアゾの丸善の一階のランキングをぼんやり眺めていたら なかなか面白げな本があったので手に取ってみた。 立ち読みしてみるとどんどん引き込まれたので、即購入。 かなり面白かった。これは非常にお勧め。 以前別のところで感想を書いたので、転載しよう。…

その数学が戦略を決める(改めて)

感想を手抜きすると楽だけど楽しくない。いつものスタイルで書こう。 われわれはいま、馬と蒸気機関の競争のような歴史的瞬間にいる。直感や経験に基づく専門技能がデータ分析に次々に負けているのだ。 「ワインの愛飲家たちがこの方程式をダメだと思ってく…

オープンビジネスモデル つづき

自社で開発したものを、必ずしもうまく活用できているわけではないので、 オープンにして他社に売ったり、逆に買ったりするのが大事なわけだが、 やり方に気をつけないと困ったことになる、という例が出てる。 ゴー・コンピュータは自社所有の情報を大幅に公…

オープンビジネスモデル

特許をお金に換える手段って、結局のところライセンス契約をして、 定期的にライセンス収入を得ることくらいじゃないかな、と思ってる。 クロスライセンスで差額をもらうとか、標準化でみんなでもらうとか、 排他的にやって市場を独占して、事業部に儲かって…

マイクロソフトでは出会えなかった天職

梅田さんのブログがきっかけで知った本*1。 この本もジュンク堂池袋買い出しのときに買った。 最初読んだ時は感動しただけで何も考えられなかったけど、 今は冷静に読める。自分への当てはめが大事なんだろう。 マイクロソフトでは出会えなかった天職 僕はこ…

蛍坂

本って基本的にタイトルで手に取るかどうか決めるんだけど 小説は作家で決めるような気がする。当たり前か。 北森鴻の軽い語り口が好き。きっかけは講談社INPOCKET。 「孤拳」という短編を読んで以来、けっこう読んでいる。 ネタバレせずに紹介するのは難し…

泡のサイエンス

ジュンク堂池袋店に1万円札をもって買い出しに行ったときに 背表紙が気になって、中身も具体例豊富で楽しそうだから買った本。 「泡ほど謎に満ちて不思議なものはない。」という帯のコピーにあるように これでもかと言うくらい、いろいろな泡を取り上げてい…

今年読んだ本の中から

またまた独断と偏見で、本をセレクション。 僕たちが永遠だと思い込んでいるこの日常が、実はもう終わりに近づいている、などということが起こらないように、僕も科学者の一人として、そして一人の人間として、未来に何が起こる可能性があるかをしっかりと見…

眼の誕生 カンブリア紀大進化の謎を解く

橋本さんの書評がきっかけで気になって買った本。 Passion For The Future: 眼の誕生――カンブリア紀大進化の謎を解く http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/004466.html かなりヘビー級だけど、面白い。いろいろ別のことも考えた。 読む前になんとな…